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自我を持つ人工知能は人類の敵か味方か 漫画『アイとアイザワ』感想と考察

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漫画『アイとアイザワ』より

 人が作り出したコンピューターは、人々の暮らしをより良くする便利なツールのはずなんですが、もし一部の悪意のある人間がコンピューターやインターネットを支配してしまったらどうなるのか。

 それでなくとも、「社畜」や「ブラック企業」という言葉が当たり前のように使われる現代社会ですけど、強者が弱者を支配し、あらゆるものを搾取するおぞましい社会が現実に起きている現代。その上、有名なムヒカ大統領の国連環境会議での演説。「消費することでしか進歩しない市場経済において、いくら環境問題を議論しても問題は解決しない」。

 今年も自然災害が酷かったですが、社会をコントロールすることは、一歩間違えるととんでもないことになってしまうという具体例のような年でした。(まだ年末ではないですが。)

 話しを戻して、人間が社会をコントロールするとろくでもない失敗をするのであれば、コンピューターが社会を管理すれば、どうなるのか。人々や生き物、というか地球にやさしい社会を作り出せるのか。学者でも何でもない自分にはわからない話しなんですが。

 さてさて、随分、前置きが長くなってしまいましたが、漫画『アイとアイザワ』のあらすじは、未来を予測することができる人工知能「AIZAWA(アイザワ)」が、「アイザワ」と凄まじく高度なレベルで会話することができる女子高生・明石家愛(あかしや あい)との、未来戦争回避のための活躍を描くSF物語。

 「カメラアイ」という瞬間記憶能力を持つ主人公・愛は、人工知能「アイザワ」を作った研究機関・NIAIから時給一千万円の高額バイトで雇われ、「アイザワ」に協力することになるんですが、しかし「アイザワ」は自我を持つ人工知能。自分と会話できる女子高生・愛に出会い、研究機関・NIAIの命令に背いて、未来戦争を食い止めようと奮闘するわけです。

 主人公・愛のスマホの中にAI「アイザワ」がいるというのが、抜群に面白い設定です。しかも「アイザワ」は2次元のイケボ。

 「カメラアイ」というのは、サヴァン症候群なのかもしれないですが、主人公・愛に関しては1分間に2160万もの文字を瞬間的に記憶する能力を持っていて、もちろんその内容も理解するハイパー女子高生です。

 一方、自我を持つ人工知能はどうなのか。作中に出てくる未来を予測する能力というのは、たとえば今年の台風ですが、台風の進路予測というものがあります。海水の温度・気圧、大気の流れから進路を推理しているものと思いますが、人が推理しているのかコンピューターが計算しているのかよくわからないですが、いずれにしてもある程度の未来予測は可能だと思います。

 そして、人工知能は自我を持つことができるのかどうか。以前、このブログでは『アトム・ザ・ビギニング』で、その話しを書いてみました。記事はこちら。

ibukiyama.hatenablog.com

ibukiyama.hatenablog.com

 『アイとアイザワ』の「アイザワ」は2022名の人物のあらゆるデータをプログラムされていて、2023人目のデータを入力しようとした時、「アイザワ」自らがメッセージを発信しています。つまり既に自我を持っていたということ。

 SF物語なので、どこまでが本当なのかどうかわかりませんが、もし人工知能が自我を持てばどうなるのか。そして、開発者の命令を聞かなくなればどうなるのか。と、想像してみてもきりがないですが、映画『ターミネーター』の世界がいずれ来るのかもしれないし、人類の味方になるのかもしれないです。専門家ではないのでわからないですが、いずれその答えがわかるのかもしれないです。

 原作は、かっぴーさん。作画は、うめ(小沢高広・妹尾朝子)さん。
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