のり弁当 - 漫画の感想ブログ -

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「ヒューマニタス」作者の山本亜季さんの新連載漫画『賢者の学び舎』スタート!!

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ビックコミックスペリオール2018年5号より

 漫画『賢者の学び舎』。作者は、秀作『ヒューマニタス』で一気に話題になった山本亜季さん。防衛医科大学校に入学した医師の卵の主人公・真木賢人(まき けんじん)。自衛隊士官学校であり、医大でもあるこの大学で医師を目指す物語。

 2018年の私立医科大学にて医師の国家資格を取得するための必要な学費は、平均約3000万円で、国立大学では350万円。6年間の学費だ。医師になるには、お金がかかる。しかし、ただ一つ、学費の必要がなく医師として必要な授業を受けることができる大学がある。防衛医科大学校だ。

 ただし、この大学で学び医師免許を取得した場合、大学卒業後、国家公務員として9年間、自衛隊指定病院等で医師として任務につくことが定められている。医師不足の日本でも、学費が払えないため医師になることを諦める必要はないのである。主人公・真木賢人もその一人。

 しかし、その医師は何を学んで我々の前に現れるのか。と、作品第1話冒頭で語っている。ある時は、赤ん坊や子供を診る小児科医であったり、またある時は、一分一秒を争う救急救命医である医師は、人の命に関わる最前線の人間として医師になるまでに医大で何を学ぶのか。

 人の命を守る医師。その医師になろうとする若者。作者・山本亜季さんは、どんな想いを込めてストーリーを描こうとしているのか。期待感120%だ。

 このブログは昨年4月から始めていて、「ヒューマニタス」の感想は書いていないので、併せて少し紹介。

 15世紀の中央アメリカで部族の掟として双子の兄弟と戦う盲目の剣士・オセロット。東西冷戦下の旧ソ連で子供の命と国家の威信に挟まれながらも戦うチェス王者・ユーリ。18世紀ごろの極北の地で鯨狩人としてまさに命がけの生活を送るエナ。3人が主人公の三つの物語を描いた傑作『ヒューマニタス』。

 人は家、村、部族、集団、国家等の慣習や決まり事の中で産まれ育ち生きる。ある時は、それが当たり前であり、ある時は、命を懸け、またある時は、定めや慣習に苦悩する。それでも人は逃げることなく精一杯に生きるのだ。作者の言葉で言うと「抗う」のだ。

 この三つの物語を並列して一つの単行本漫画として発表したのが『ヒューマニタス』だ。この作品を通して作者・山本亜季さんが言わんとしているのは、人の持つ価値観の多様性がそのひとつ。様々な環境下においても生を全うしようとする人の生き様は、果てしなく尊いのだ。

 『ヒューマニタス』の巻末には付録漫画が掲載されているが、その中で作者はオセロット編を描くきっかけとなった、ある部族の話を取り上げている。「生まれたばかりの赤ちゃんを人間として育てるか、精霊として森に返す(白アリに食べさせる)か母親が選ぶ」という部族のならわし。ドキュメンタリー。当然、あり得ない話だ。

 この事について作者の山本さんの考えたことは、
 

自分の尺度だけでものごとを測ろうとするからわからないんだ。それに、よくわからないものをシャットアウトするのもなんかもったいない気がする。

 

 そのようなことを考えながら『ヒューマニタス』シリーズを描いたと述べている。

 本格的に連載が始まった漫画『賢者の学び舎』で、次は何を描こうとするのか!!

 ビックコミックスペリオール 2018年4号(2018年1月26日発売)が、第1話。
 現在、第2話、2018年5号(2018年2月9日発売)が発売中です。