のり弁当 - 漫画の感想ブログ -

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ようやく真の姿をみせた木曳野暁 漫画『椿町ロンリープラネット』10巻

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椿町ロンリープラネット』コミックス10巻より

 主人公・ふみのことを信じることが出来ず、ぶっきらぼうな態度を取ったが故、ふみは思わず家を飛び出してしまった。と、いうのが9巻までの話。

 ふみよりは一回りくらい年上と思う暁。プロの小説家であるだけに冷静に人を分析もできているし語彙力もある。たぶん、学生時代は成績も良かったのではと思います。にもかかわらず、理解していないことがひとつあります。

 何も話さずとも存在しているだけで、女性に慕われてしまう男であること。ちゃんと気づいてるのかなぁ・・・。高校生のふみの方が、というより誰にでもわかるくらい、臨時担当編集者の畝田から慕われるのはわかる。しかし、それが暁にはわからない。ほんとに分かってないのか?分かっているけど、これまで女性とは上手くいってない経緯から、無理やり決めつけているだけなのでは?こじつけの理屈で殻に閉じ籠っている?そして、意思疎通が上手くいかなくなると「勝手にしろ」と、放り投げる。

 しかし、コミックス10巻になって、ようやく木曳野暁という人物はどのくらいの頭脳明晰なのかが分かるシーンが出てきますが、こと、恋愛ということになると、相手の気持ちの理解や配慮ができなくなってしまう。鈍感。いや、不器用という方が合ってる。女性からすると実に厄介ですねぇ。こういう男性。ところがこの巻で、主人公・ふみが感激のあまり涙してしまうくらい実は、暁はふみのことを分かってくれていた、と。
 
 やっぱり分ってるじゃないか!全く何なんだ!この作品は!読者のこちらの方が振り回されてた!と、言いたいくなってしまいそうなのですが、キャラ設定が絶妙なので、作者・やまもり三香さんの大勝利です!!そして、ここで暁の真の姿を出すのか!というストーリー展開。抜群です!!

 これまで、暁の性格が今ひとつ明快でなく、主人公・ふみが振り回されることになっていましたが、コミックス9巻では京都からいきなり東京へ戻ってくるわ。パーティーを抜け出し、ふみを探し回るわ。まあ、今回は暁が作者にコテンパンにやられてしまって、ふみが報われるなぁ、と、思いながら、その上、本当の暁までも出す。企画の勝利ですねー。

 巧みな物語は、まるでノンフィクションなのではないのか、などと疑いそうになりますけど、暁先生みたいな人、実際にいますよね。そっくりでなくても、恋愛はどこかちょっと不器用。鈍感というよりも不器用。作者のやまもりさんて、既婚の方と思いますが、いろいろ恋愛面でも知識が豊かなんでしょうかね。よく知りませんが。

 金石いい人過ぎ。桂さん、ここで出てくるとは・・・。畝田さんは、これでさよならなんでしょうかね。ロンプラは、この後、どういう話になるのか分かりませんが、この10巻で「ごちそうさまでした。もうお腹一杯です」って言いたいです。

 ちなみに以前、『椿町ロンリープラネット』を取り上げた記事はこちらですが、

ibukiyama.hatenablog.com
 この記事でも書いたように、ここまで来た二人の関係が「破たん」するような展開が起きたらどうしようかと思ってしまいますが。何が起こるか分からないのが恋愛事。作者・やまもりさんが、果たしてこのままハッピーエンドにしてくれるかどうか・・・。

 作者・やまもり三香さんの情報(みたいなもの)は、こちらに書いてます。

ibukiyama.hatenablog.com
 木曳野暁は気になる男性1位ってとこでしょうかね。